ここまでするのか!~牙を剝く国家権力 ④

辺野古のキャンプ・シュワブ前で24時間抗議の座り込みを続ける市民が

雨風を凌ぐために張っている仮設テントに、国から「撤去せよ」との通告が出された。

なりふり構わぬ国家権力の横暴はエスカレートの一途をたどっている。

どこまで沖縄県民を愚弄するのか!

20日・琉球新報

20日・琉球新報

 

20日・沖縄タイムス

20日・沖縄タイムス

 

さらに、ヘリパット建設に反対して抗議の座り込みを7年以上続けている東村の高江でも

住民が抗議活動の拠点としているテントが、今朝、何者かによって撤去されていることが分かった。

琉球新報電子版<http://ryukyushimpo.jp/>より

 

一方、 昨日開会した沖縄県議会定例会で翁長知事は、県政運営方針を発表し、

前知事の辺野古埋め立て承認をしっかり検証し、「承認の取り消し、撤回を検討する」と明言した。

 

2015年2月20日リンクURL

中学生の主張~今の私が沖縄のためにできる事

 我が友人の姪っ子さんが辺野古のことを作文に書き、神奈川県が主催する「2014年度中学生の主張」で優秀賞を受賞。母親と妹と共に辺野古を訪れたのを機会に、地元の新聞2社に取り上げられました。

中学生の主張 みさきさん

新聞に作文は掲載されていませんでしたが、友人に頼んで送ってもらいましたので紹介します。

優秀賞
今の私が沖縄のためにできる事
横浜共立学園中学校 3年 稲田 みさき

「辺野古の埋め立て、始まっちゃうみたい。」
まだベッドの中で半分寝ぼけながら、しつこく鳴り続く携帯電話に出た私の耳に、伯母の冷静な声が響いてきた。その途端、私の全身は一気に目覚め、そして凍りついた。

大学に勤める伯母が沖縄に関係した研究をしていたので、小さい頃から沖縄や戦争の話を聞いていた。大きくなると、伯母は私を沖縄に連れて行ってくれて、説明をしながら沖縄を案内してくれた。話で聞いたり、本や新聞で読んだりしていた沖縄は、実際に見てみると、思った以上に「基地の街」だった。少し歩くと、すぐに米軍のフェンスに当たり、1日中飛行機が空を飛んでいた。今まで私が暮らしていた場所とは空気が違っているような気がして、なんだか落ち着かない気持ちになった。

浜辺を分断するフェンス

砂浜を分断するフェンス

初めて辺野古の海に行った時、「新基地建設反対」という看板を見た。砂浜にはコンクリートとフェンスの壁があって、向こう側は米軍のものだと教えられた。どこまでも同じはずの砂浜が、どこまでも同じように透き通った真っ青な海が、固いコンクリートでスパっと分けられてしまい、向こう側は見えるのに入ることはできない。何かがおかしい。言葉にできずに黙って立っていたその時、壁の向こうを小さい戦車のような鉄の塊が何台も走ってきた。「装甲車」というのだと、隣にいた伯母が私の耳にささやいた。私の立っている砂浜のずっと向こうの同じ砂浜を、戦争に使う鉄の塊が走り抜けていく。その光景を眺めているうちに、だんだん胸が苦しくなって、心臓の鼓動がどんどん速くなっていくのを感じた。

沖縄の重い空気と一緒に帰ってきたはずなのに、私はいつの間にか日常に埋もれ、沖縄の空気を失ってしまった。私の周りに流れる空気は、学校・友達・部活・・・いつもの透明な空気になっていた。透明で心地良い、でもどこか空虚な毎日。そんな毎日が流れていたある日、私は伯母の言葉に体が凍りつくように動けなくなった。
「大好きだったあの辺野古の海が、もうこの地球上から永遠に消えてしまうかもしれない」キャサリン

私が恐れていた事が私の知らないうちに、それも突然始まってしまった。私は1日遅れで届く沖縄タイムスをむさぼるように読んだ。全国紙にもテレビのニュースにもめったに報道されない小さな沖縄。

日本の国土の0.7パーセントの面積しかない沖縄。その沖縄に在日米軍の実に74パーセントが集中している事実。それはまるで遠い外国の事のように、隔てられた空間のように、私の周りでは誰も気に留めてはいない。「理不尽」「不公平」、これらの言葉はこのような時に使われるべきなのだろう。どうして大人は分からないのだろう。辺野古を埋め立ててしまえば、もう元には戻せない。ジュゴンの自然は帰ってこない。辺野古を埋め立てても、普天間基地が閉鎖されるという確実な未来はない。沖縄の中で基地を転々とさせるなんて、住宅や小学校があんなに近い場所に基地を造るなんてどうかしている。

DVC00046.JPG炎天下で座り込みをしている、真っ黒に日焼けしたお年寄りたち。ずっと苦しい思いをしてきた経験者たちの声に、どうして耳を傾けないのだろう。本土の新聞やテレビは、もっと公平な報道をしてほしい。皆にもっともっと知ってほしい。まずは知る事から始めてほしい。そして、私は知らせる事から始めたいと思う。中学生の私でも、今私が生きるこの場所でできる事があるはずだ。

護岸の岩の隙間に咲くグンバイヒルガオ

護岸の岩の隙間に咲くグンバイヒルガオ

私は、私の日常の中に沖縄の風を吹かせよう。私は、私の生活の中で沖縄の空気を吸っていこう

2015年2月19日リンクURL

翁長知事~ 辺野古沖のブロック設置停止を指示

翁長沖縄知事は昨日(16日)夕方記者会見し
沖縄防衛局が辺野古沿岸部の海底に設置したトンブロック(10~45トン)が、
許可区域外への投下やサンゴ礁を傷つけている可能性が高いとして、「設置作業の停止と、
設置したブロックの移動しないよう沖縄防衛局へ指示した」と発表した。

2月17日 琉球新報(一面)

2月17日 琉球新報(一面)

 

政府は「法律にのっとって適正に行っている」と正当性を主張。明日から新たな段階の工事を進めるとしている。

2月17日 琉球新報(社会面)

2月17日 琉球新報(社会面)

 

このニュースを受けて 、シュワーブゲート前で座り込み抗議行動を続けている市民の間から大きな拍手と歓声が上がり、「知事の後ろには我々大多数の県民が付いている!」と翁長知事にエールを送ったと新聞報道は伝えている。

2015年2月17日リンクURL