辺野古住民訴訟 第一回口頭弁論 ~  法的、人道的、環境的に大きな問題を抱える辺野古新基地建設

  辺野古の新基地建設を巡り、県による埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相裁決は違法だとして、新基地建設が進む周辺住民が、裁決の取り消しを求めた抗告訴訟の控訴審第1回口頭弁論が去る27日(木)、福岡高裁那覇支部(谷口豊裁判長)で開かれた。 

 <事前集会から>

 午後2時から裁判所前の城岳公園で事前集会を行った後、2時半から傍聴券の配布、3時から公判が始まった。

 今回の口頭弁論では、高校生のとき母親が米兵に殺害された辺野古住民の金城武政さん(66歳)が意見陳述を行った。

「優しくて人様にも慕われる母は、若くして米兵に命を奪われた。米兵は母の頭をブロックで殴り陥没させて逃走。突然このようなことに巻き込まれ、私は精神的に不安定になり、自閉症になった。人と向き合うことが億劫になり、暗い生活を送った。このような事件は今も後を絶たない。将来基地ができればさらなる苦痛が生じるのは明らかだ。

 国は有事に備えるとして、武器装備を抑止力とすしているが、私は”平時”の平等な対話こそが抑止力、争いのない世界、平和への近道であると思う」と訴えた。

 続いて、住民側の白充(ペクチュン)弁護士が主張の要旨を陳述。沖縄防衛局が示した工事の方法には無理があり、工事自体が不可能」として、新たに専門家の意見書を提出する考えを示した。

 公判後に城岳公園で報告集会を行い「意見陳述が出来たということは、原告適格なしとして門前払いにされた県の裁判より、希望はある。まだあきらめるのは早い!」と、闘う決意を新たにした。

 

 

2023年4月29日リンクURL

みんなで座ろう ゲゲゲのゲート ~ 今日(4月26日)の辺野古

 沖縄地方、今朝の天気予報ではくもり後晴れ、最高気温も26度と高く、自宅からバス乗り場の県庁前までの移動で汗ばむほどだったが、バスが那覇を出発するころ小雨が降り出した。

 高速のサービスエリアで休息のため外にでると、肌寒い。慌てて念のためにといつも持っている薄いジャケットを羽織った。季節のわかり目の服装の調整は難しい。

 午前9:00前、今日一回目の座り込み。今日のゲート前は、去る24日月曜日に行われた、塩川港に関する県との話し合いについての話題で持ち切りだった。

 辺野古までのバスの中でも、県庁ロビーでの集まりに参加した人たちからの報告と、感想など語り合った。「完全勝利!」「話し合ことの大切さ」「元気と勇気をもらった」「県とのコミュニケーションで、今後に繋がった」などなど、久々の嬉しい話題で、バスの中は拍手と笑顔にあふれた。

 車いすのヒロシさんが歌うのは自作の、今ではすっかり辺野古抵抗の歌のスタンダードナンバーとなった「ゲゲゲのゲート」。

ゲゲゲのゲート

 ゲゲゲの鬼太郎替え歌  詞:ヒロシ

ゲ、ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲー 朝は ゲートで座り込み                        とめたいな とめたいなダンプを止めたい 新基地つくらせない!                 ゲ ゲ ゲゲゲのゲー みんなで座ろう ゲゲゲのゲート

ゲ、ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲー 昼もゲートで座り込み                        おかしいな おかしいな ここには法律も 憲法も 何にもない!                 ゲ ゲ ゲゲゲのゲー みんなで座ろう ゲゲゲのゲート

ゲ、ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲー 午後もゲートで座り込み                        楽しいな 楽しいな 辺野古は負けない! 勝つまであきらめない!                                   ゲ ゲ ゲゲゲのゲー みんなで座ろう ゲゲゲのゲート 


  11時前、第4ゲートでの座りこみ。


  大浦湾には、今日もたくさんの船が浮かんでいた。

 

 12時前、今日工事用ゲートでの2回目の座り込み。防衛局「カラーコーンは交通妨害、撤去しろ」、座り込みリーダー「表現の自由を阻むバリロード、ネット、殺人鉄板こそ違法、イエローラインまで撤退しろ」と丁々発止のやり取り。

 私はこのあと午後の日程があり辺野古を後にした。帰り道、沿道に白いテッポウユリやクチナシ、ハギ、赤いグラジオラスの花が霧雨に濡れて生き生き命を躍動させていた。

 

 

2023年4月26日リンクURL

県は、弾圧と闘う県民をまもれ!! ~ 塩川港抗議行動禁止の看板設置で市民らが県と話し合い

 辺野古埋め立ての土砂搬出港となっている本部塩川港で、市民らが必死の思いで行っている抗議行動に対し、沖縄県が、県条例を盾に、違反行為として禁止の看板を立てたことに対し、オール沖縄会議が再三話し合いを要請しても、取り合ってもらえなかったことから、昨日(24日)、県庁ロビーに市民ら100人余が結集し、改めて県に話し合いを求めた。

 この問題は、辺野古新基地建設に反対するデニー県政の基本にもかかわるきわめて重要な問題であるとして、話し合いで解決したいとの市民側の思いが通じ、照屋・池田両副知事が話し合いに応じ、オール沖縄会議現地闘争部会長の山城博治さん、本部島ぐるみ代表など6人が面談した。

 その結果、県は「事前の話し合いが不十分だったと謝罪し、看板を撤去することになった」との山城博治さんの報告に、県との話し合いの間、ロビーで待機していた市民らの間から大きな拍手と歓声が上がった。 

< 問題になった二つの看板 ↑ ↓ >

 県からは、照屋、池田両副知事、そして前川土木建築部長が対応したという。

 市民側代表として話し合いに参加したみなさんからの報告によると、

「デニー知事も交えて三役で話あった結果、『県条例に基づく告看板』は撤去する。
 また、『作業中危険 作業中の立入はご遠慮ください』と記した4ヵ所の看板についても、元の状態に戻す。(以前から2ヵ所に小さな看板があった)
 ただ、看板を設置した県の趣旨については理解していただき、現場の安全確保については十分に注意してほしい」と照屋副知事。

 また、池田副知事からも「知事の辺野古反対の思いは全く変わっていない。今回は、皆さんとのコミュニケーション不足だったことを反省している。今後は事前に皆さんと十分に意見交換させていただきたい」と。

 市民側からは、防衛局は当初、地元に対し1日に160台と約束していたにも関わらずそれを守らず、一日何百台ものダンプが出入りして粉じんをまき散らしていることや、市民の抗議行動が、離島航路の車両にいかに配慮しているか、などを説明したことで、両副知事は、「初めて聞く話が多く、参考になりました」と驚いていたという。

 この結果を受けて、市民側からも「お互いに批判するだけでなく、話し合うことの大事さを改めて痛感した」との声があがった。

 明日からまた新たな気持ちで、非暴力に徹した抗議行動に、県民が心と力を合わせていきたい。そんな気持ちが湧いてきた。

 

2023年4月25日リンクURL