ほんものの柿

関東に住む友人が
庭に実ったを、送ってくれた。

 

一個ずつ丁寧に包まれ、箱にぎっしりと詰められている。

たまたま来合わせた妹が

一つひとつ包みをほどきながら 「風情があるね」と言った。

 

「趣がある」と、私も感じていたところだった。

 

私の手のひらで包めるほどの小ぶりだけど、いや、だからこそ

庭の木に実っていた様子が想像できて、風情を感じる。

愛おしくて、そっと両手に包んで 抱きしめた。

 

スーパで買う柿は、確かに大きくて立派だけど

どこか作り物のような嘘っぽさを感じてしまうのは、私だけだろうか。

 

妹の孫たち(6才と4才、男の子)が、しっかり食べた上で、

「パパとママと僕たちの分」と、ちゃっかり8個も持って帰ったのに、

まだこんなにたくさんある。

これが ほんものの柿だ!

亜熱帯の沖縄に柿は実らないから

食卓に山盛りの柿なんて、

あり得ない光景なのだ。

 

豊かな気持ちが、

身体の芯から湧いてきて

胸が温かくなった。

 

○○さん!ほんものの柿をありがとう!!

 

 

2012年11月4日リンクURL