旧盆の渡嘉敷島

 旧盆で、ふるさと・渡嘉敷島に行ってきました。

 毎度変わらぬ島の風景ですが、これが私にとっては「これぞ故郷!」の光景なんです。どうぞお許しあれ!

 台風接近で必ずしも100点満点の慶良間ブルーに輝く風景とはなりませんでしたが、それでも「故郷に帰ってきた!」と、ふっと心が緩み、声を出して叫びたくなるような景色です。



 <我が家のウークイ料理~海山の珍味満載  いわゆる精進料理ではない

 今どきは、どこの家庭でもお盆など祭祀・行事料理は、スーパーや総菜屋さんに注文して出来合いの重箱料理で間に合わせるのが一般的ですが、我が家はお餅をはじめすべての料理を手作りします。揚げ物、煮もの、あえ物、汁物、ご飯ものまで。これは私たち姉妹が受け継いだ祖母直伝の料理の数々。料理だけでなく、料理を作る調理道具、器類も5、60年の年季の入ったものばかり。使う方も気合が入ります(笑)

 お盆料理は、どこの家庭も似たようなものですが、渡嘉敷島で一つ特徴的な料理に「ムチアギー」があります。もち米粉でつくった餅に蒸かしたサツマイモを練り込んで、小判型にして油で揚げた、いわゆる「揚げ餅」です。お芋の種類で味の変化もあり、毎年同じ味とはならないのも楽しいところです。特に熱々はたまらない美味しさがあります。

 かつてはどこの家庭でもつくられていましたが、いまでは島でもムチアギーをつくるのは我が家だけのようで、親せきもレシピを習いに来ます。

 ウサンデー(お供え物の御下がり)のムチアギーを、那覇の友人たちにおすそ分けしていたら、いつの間にか法事で渡嘉敷に帰るたびに、お土産のムチアギーを期待されるようになりました(笑)

  台風が2個も3個も沖縄周辺をうろうろしていて、閉じ込められると2、3日では済みそうにないので、早々に引き上げてきました。

 帰りの船では、今では珍しくなった別れのテープの光景が…。転勤で島を去る公務員のようです。

 

 

2023年8月31日リンクURL