泡盛がユネスコ文化遺産に

 30年古酒を育てている泡盛好きとしては、とびっきり嬉しいニュースだった。毎日新聞を読むのが嫌になるようなこの頃、たまにはこういう嬉しいニュースもないと人生やってられない。

<11月6日 沖縄タイムス>

なぜ私が泡盛好きになったか、76年の人生の中でいろいろ因縁はあるが、今日はそれらを全部書いている余裕はないので、ルーツともいうべき話だけ一つ。

私がまだ小学校に上がる前、当時80代半ばの曾祖母が、いつも寝ている背後に、大人の背丈ほどもある大きな甕が2つか3つ並んでいた。泡盛のもろみを仕込む酒甕である。その当時は村の祭りやウガン(御拝)事に使う泡盛は、未婚の女性が歯噛みで発酵させた醪が使われていた。我が家は、それを貯蔵保管する家柄だったようである。アルコールを抽出する前の醪は甘く、やんちゃな子どもたちに狙われることもあったらしい。曾祖母はその守役だったようだ。昼も夜も醪甕の前にいたのを覚えている。

 そんな家系だったので、父も泡盛好きだったが、酔うと陽気になるタイプのいい酒のみだったお陰で、酒のみに悪いイメージを抱かず大人になり、私も大の泡盛党である。

 

2024年11月12日リンクURL

信州と沖縄でぬちぬぐすーじ ∼ 芝居と琉歌と音楽で伝える命どぅ宝

 琉球と大和の架け橋にと、芝居と琉歌と音楽で伝える命どぅ宝「信州・沖縄 ぬちぬぐすーじ」公演が行われる。かつてないユニークな構成に、私も飛んでいきたい衝動に駆られる。長野在住の皆さん!お見逃しなく。絶対面白いから!

 

 

2023年4月13日リンクURL

新装 那覇市場に行ってきました!

 「那覇市場」、私が大好きな場所の一つである。庶民の暮らしと文化がそのままあり、私にとっては、なにより女性たちが生き生きと働いている姿が嬉しい場所だからだ。

 その那覇市場の中核をなす「牧志公設市場」が、建物の老朽化による建て替えを終え、仮設市場での営業3年間を経て、去る3月19日、新装オープンした。 

 仮設市場での3年間は、ちょうどコロナ禍とも重なり、移転営業の軽費増や客足激減のなどで、移転を機に閉店した店舗も、少なからずあったようで、広々として近代的な設備などはいいとしても、かつてのような生活臭い市場の印象が薄くなっているのが、私にとっては、少し寂しい気がした。 


でも、市場の女性たちは、いまも変わらず生き生きと働いている。「写真、いいですか?」と、声をかけたら、快くポーズをとってくれた魚屋さん。

「どこから来たねえ」               「なーふぁ(那覇)ん人ですよ~!」      「あい!観光客かと思ったさー」

 

 

こちらの白髪のステキな物腰上品な店主は、「おいくつですか?」との客の質問に                              「いくつと思うねぇ」      「80歳?」           「90余っているよ(笑)」      沖縄独特の香辛料など商品説明も的確に伝えていた。

 少し雰囲気は変わっても、那覇市場に生き生きと働く女性の姿は健在だ。

 市場の二階は食堂・レストラン街。一階で魚などを買い、二階の食堂で調理をしてもらって食べることもできる。

 ここで食堂を営む友人は、10数年ほど年前、両親からこの店を受け継いだ。今年で開業68年の老舗だ。お祝いの花を届けながら、陣中見舞いを兼て自慢の料理を味わった。「19日の新装オープン以来昨日まで、一日の休みもなく、まるで何かのお祭りみたいな混雑だった。今日は少し一息ついた感じ」と教えてくれた。

 彼女たちのように、生き生きと働く女性たちがいる限り、那覇市場は、これからさらに、この場所にふさわしい、新たな歴史を刻んでいくであろうと期待する。私も通い続け、歴史をつくる庶民の一員になりたいと思う。

 

2023年4月11日リンクURL