いい正月でーびる Myシーサーコレクション №4

今日は旧暦の1月1日。
近年は少なくなりましたが、沖縄にはまだまだ頑固に旧正月の伝統を守り続ける地域も少なからず残っています。

代表的なところは漁業の町・糸満、神々の島・久高島をはじめ
サトウキビ栽培の盛んな離島や南部地域などです。

旧正準備でにぎわう糸満の市場

旧正準備でにぎわう糸満の市場

沖縄の伝統行事は旧暦で行われることが多いと前にも書きましたが、
それは旧暦のほうが自然と調和しているためで、そうでないと四季の変化や天候などが正確に把握できないからです。

特に自然が相手の農業や漁業は作物の出来だけでなく, 命にもかかわることでもあるのです。
神々との対話も当然のことながら大自然に則ってしかできません。

「一年の計は元旦にあり」といいますが
それは、本来は旧暦だから言えた言葉ではないでしょうか。
願い事は新月の日にすると叶えられ安いといわれていることと関係があります。

旧暦は、1月1日が必ず新月になります。                                                           欠けた月が徐々に満ちて満月になっていくように、何もないところから思いが形になって実現していく、というイメージでしょうか。
今年一年いいことがありますようにと願う初詣
書道(学問)が上手になりますようにと行う書初めも同じです。

でも、自然とともに暮らしていた昔の人々とちがって
月のリズムも感じ得なくなった現代人には当てはまらないかもしれませんね。

平和が一番うれシーサー

平和が一番うれシーサー

今日が本当の意味での新しい年のスタートです。

特に、平和を願う沖縄の人々は
辺野古埋め立てを承認して一人「いい正月を迎えられる」といった仲井間知事のせいで、新年を迎えても「あけましておめでとう」という気分にはなれませんでしたが

今日は、 晴れて「いい正月で~びる(いいお正月でございますね)」と新年のあいさつを交わすことができます。

2014年1月31日リンクURL

ムーチービーサ

南国沖縄も今日は寒かったです。
と、言っても16度だそうですが…(雪国の皆さんに笑われますね)

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表題のムーチーとは
子どもたちの健やかな成長を願って、旧暦の12月8日に行われる      月桃の葉に包んで蒸したお餅を食べる 沖縄の伝統行事<鬼もち>のことです。
そして、ヒーサ寒さの意。

ムーチーの頃にやってくる寒波を沖縄の人たちは「ムーチービーサ」と呼んでその冬一番の寒さに備えます。

それにしても「ムーチービーサ」って本当にあるんですねぇ。
前日まで最高気温23度もありましたが
ムーチーの当日は18度、そして今日は16度です。

沖縄の伝統行事は大抵旧暦で行われますが
旧暦のほうが季節感は確実だから感心します。

ところでムーチーですが
最近はお店で出来合いのものを買ってくることも少なくありませんが
かつては、子どもがいる家はどこでも自家製でした。
特に、前年のムーチーの後に生まれたお子さんがいる家庭では
初ムーチーと言って、特に盛大につくり、親戚、隣近所へ配ります。

私が子供の頃は、 ちょうど干し柿でもつるすように自分の年の数だけムーチーを連ねてつるし,毎日ひとつずつ、それを外して食べるのが楽しみだったものです。

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ムーチーを包んでいる月桃(サンニン)の葉がカビや腐敗からもちを守ってくれるので そんなことができるのですが、これも先人の素晴らしい暮らしの知恵ですね。
防虫効果もさることながら、その香りがまた沖縄の人々に愛されてきました。

ここ数日は、通りを歩いているだけでも
清々しい月桃の香りがどこからかともなく漂ってきます。                           知らず知らずのうちに アロマテラピィにもなっているのではないでしょうか!

 

わが家のムーチーは紅イモ入りと黒糖味(妹がつくってくれました)。他にかぼちゃ入りも人気があります。私はお砂糖も何も入れない白いおもちが大好きなんだけど、今どきは誰も食べないというので、なかなか手に入りません。作ってくれる人にお願いして特注するしかないのです。でもわがままを言うと「自分で作りなさい!」と怒られそうなので、この頃は自粛しています。

ということで
近年は観光土産としても人気があり、市場には年中出回るように
なっています。

2014年1月10日リンクURL