ちょっと掲載のタイミングがずれてしまいましたが、正月2日は、旧12月8日にあたり、ムーチーの日でした。
ムーチーとは、サンニン(月桃)の葉にお餅を包んで蒸したカーサムチをつくり食することで、”子どもたちの健やかな成長を願う”という、沖縄の伝統行事の一つです。
特に、子どもが生まれて初めて迎える「初ムーチー」には、盛大につくって、親せきやご近所もふるまいます。私の実家(渡嘉敷島)でも、妹のところに昨年秋に4人目の孫が生まれたので、今年は初ムーチーでした。
<写真で見るムーチーづくりドキュメント(ちょっと大げさかな?)>
まずは、モチを包む月桃(ゲットウ)の葉をゲット(!?)するところから始まります。島は豊かな里山に恵まれていますので、いくらでも立派な自生のムーチーガーサが手に入ります。
月桃の葉にお餅を包んみます。かつてはモチ米を石うすで挽き、捏ねて造ったのでしょうが、今どきは、餅粉に水を加えてこねるだけで簡単にできます。(最近ではムーチーミックスなる便利なものもあります)お餅には黒糖や、紅芋などを加え好みの味付けをします。ちなみに我が家のは黒糖味です。(私自身は、何の味付けもしない素朴な白餅が好きですが…)
カーサがほぐれないように真ん中をひもで結んでから、蒸し器に並べて15分ほど蒸すと出来上がりです。
実は「ムーチーつくりました!」と大きな声で言いましたが、正直に言いますと、私がつくったのではなく、初ムーチーを迎える子どものおばぁちゃんである我が妹がつくりました。私は、黄色いひもを結んだだけです。すみません。
ずいぶんたくさん作りました!!
「アタチの初ムーチーでしゅ!」
女の子なので、赤いムーチーも作りました。
今回は食紅で赤い色を付けましたが、ものの本によりますと、古くはモチ米ではなく、高キビ(中国名コーリャン)で作っていたそうですから、コーリャンと言えば赤い雑穀ですので、ムーチーの本来の色は、この写真に近かったのではないかと想像します。
今年は、お正月にムーチーが重なったので、めでたさも2倍になりました。お正月に気をとられて、ムーチーの日だということを失念してしまった!というお宅も少なくなかったようです。私の友人も慌ててスーパーに買いに行ったそうです。
ムーチーの由来については、鬼モチ伝説などありますが、それはまた次の機会に!