アリランのモニュメントで祈祷会 ~ 韓国基督教長老会の皆さんが渡嘉敷へ平和学習

 今日(11月21日)は、韓国基督教長老会の皆さん(12名)を案内して渡嘉敷島に行ってきた。韓国から渡嘉敷島を訪れる方々が多いのは、島に「アリランのモニュメント」があるからだ。

 沖縄戦当時、この小さな島・沖縄に145ヵ所(以上)も日本軍の「慰安所」があったと言われる。その中で、唯一「慰安所」の中で行われていた軍隊による女性たちへの性虐待の実態がわかっているのが、この渡嘉敷島の「慰安所」である。

 ここには朝鮮半島から連れて来られた7名の女性たちがいた。その中の、戦後生き残って沖縄で暮らしていた一人の女性が証言したことで、以後日本軍「慰安婦」問題が大きな問題となっていく。

戦争遂行のために軍隊によって設置された「慰安所」。日本国は軍の関与を否定し、「集団自決」と共に、教科書から削除するなどして、なかったことにしようとした。その動きに抗して建立されたのがアリランのモニュメントである。

 韓国基督教長老会の皆さんは、アリランの碑の前で祈祷会を行い、みんなで「アリラン」の歌を歌った。 

渡嘉敷島の海は今日も青く澄んで、波が白い砂浜にうち寄せるたびキラキラと光って心が洗われるようだった。あいにくの曇り空で本来の海の碧さは半減していたが、間近で見ると透き通った透明の海水に感動の声が漏れる。誰もが思わず手にすくってみたくなる。

 聞くだけで胸が痛くなるような悲惨なできごとと、この美しい大自然とのコントラストが、さらに胸を締め付ける。もう二度とこのようなことを起こしてはならない。

 

2023年11月21日リンクURL

今日のガザは 明日の沖縄 ~ 戦争やめよの声をあげよう!市民らが集会

 17日(金)は、17:30から県民広場で開催された「ガザ地区・イスラエル紛争の即時停戦」と「沖縄の戦争準備中止」を求める市民集会に参加した。

 パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘による死者数は1万2000人を超え、犠牲者の80%が子どもや女性といわれる。去る大戦で20万余が犠牲とり、その半数以上が一般住民だったという経験を持つ沖縄県民は、この状況を見逃すことはできないとして、この日の集会となった。

 集会では市民らが次々マイクを握り訴えた。

 

 「ガザ地区は、海とイスラエルに挟まれ、220万人の住民は地区外に避難しようにも逃げることのできない状況にある。その中でイスラエルは「ハマスの拠点」があるとして、ガザの民間地域、学校、教会、医療施設などを無差別に攻撃、多くの民間人犠牲者を出している。国際人権法は、民間人を戦闘に巻き込むことを禁じ、民間人の保護を義務付けており、イスラエルの攻撃は国際人権法に違反している。同じく147万人が住むおきなわは四方海に囲まれ、有事になっても逃げようがない。

 いま沖縄の島々には米軍基地が集中し、台湾有事に備えるとして、自衛隊のミサイル基地が次々と建設されており、住民地域の近くに攻撃目標となる軍事施設を置くことを禁じた国際人権法に違反している」

 毎日のようにテレビ画面やネットにあふれる悲惨な映像に、いたたまれない思いで集会に参加し発言する市民らの後ろで、観光客を満載した貸し切りバスが次々到着、沖縄の旅を楽しむ旅行者を、国際通りに吐き出していた。

 集会は声明を発表し、

一、ガザ地区・イスラエル紛争の即時停戦

二、日本政府、各国、国連は「住民の犠牲」回避を最優先に、即時停戦を実現すること

三、日本政府は「国際人権法」、「ジュネーブ条約追加議定書」に反する沖縄・南西諸島全国のミサイル配備、日米合同訓練など戦争準備を即時中止、を求めた。

 

 

 

2023年11月18日リンクURL

私が平和、我らが未来こそ平和 ~ 11月15日の辺野古

 辺野古へ行く日は、午前4時半から遅くても5時には起床する。身支度を整え弁当を用意して、県庁前から7:00に出発するバスに乗るには、それだけの時間を要するからだ。

 いつもの時間に寝床から出た瞬間、思わず「寒っ!」と声が出てしまった。今季初めてのことである。いよいよ沖縄も冬到来かと、意を決して起き上がった。

 自宅から県庁前のバス乗り場まではモノレールで移動する。車内は、まだ半そでの人もいれば、薄手のダウンの上着を着ている人もいる。季節のわかり目の体感温度は、人それぞれのようだ。私はいつもの辺野古スタイルに、着脱可能な薄手の上着を一枚余分に羽織ってきた。

 午前9時前、1回目の座り込み。今日も多彩な人々が集った。いつものレギュラーメンバーに加えて、茨木、神奈川、北海道、東京からと自己紹介。

 異彩は韓国済州島からの若い女性5人組。先週金曜日から宮古島で開催されたピースキャンプの帰途辺野古に立ち寄り、昨日、今日とゲート前に座り込んでいるとのこと。

 済州島江汀(カンジョン村で米海兵隊基地に反対して闘っている彼女たちは、交流のある島袋文子さんの横で、共に機動隊の排除に最後まで抵抗して粘りを見せた。カメラもOKと笑顔で承諾を得た。さすが!。

「江汀村の海兵隊基地は完成してしまったが、それでも毎日ゲート前で抗議行動を続けている。20年以上も続いている沖縄の闘いは、明日の自分たちの目標である」

「アメリカ人だが、江汀村に住んで6年、自国の軍隊に反対の闘いをしている。基地から出てきた兵士に聞いてみた。本当は戦争に行くの嫌じゃないの?彼らは答えない。昨日も辺野古ゲート前で、機動隊の人に聞いた。本当は米軍基地の建設に反対ではないの?って。それは答えにくい質問だと、彼は答えた。きっと彼には、辺野古新基地に反対している家族がいるのではないかと思った」と。

 「私が平和」と歌い、踊りも披露してくれた。

 帰国のため、この日午前中には辺野古を出る彼女らは、文子さんと再会を約して記念撮影。

 正午前、2度目の座り込み。朝夕は涼しくなっても、日中はやはり日差しが強い。

 一日3回の座り込みで、2度目が一番人数が多くなる。私たちのように早朝から三回目まで参加する人を核に、早朝と二回目の座り込みで帰る人があり、2回目と3回目に座り込む人がいるが、2回目はどのグループもも重なって居るからだ。

 

 今日はみんな粘り強かった。機動隊も排除に手間取り、いつもの2倍くらいの時間がかかっていた。

 

 

紅く熟れた月桃の実が見守る傍らで、曜日名物ランチバイキング。今日も豪華版だ。

 午後3時前、3度目の座り込み。今日は最後まであまり人数が減らなかった。 

 午後5時、那覇へ戻ると、県庁前の県民広場で、イスラエルによるガザ侵攻に抗議する人たちがスタンディングを行っていた。

 沖縄戦の記憶もいまだ消えず、今また軍事要塞化を押し付けられる沖縄の人々にとって、家族を殺され、戦渦の廃墟の中を逃げ惑うウクライナやガザの人々の姿は、「明日は我が身」と実感できる。しばしマイクの声に耳を傾け、激励の声をかけた。

 

2023年11月16日リンクURL