今日(12月23日)の辺野古~新基地建設は辺野古の海だけでなく 私たちの故郷も壊す

 暴力的な警備でゲート前の人々に嫌われた警視庁機動隊が
早々と正月休みにはいり、辺野古の高級リゾートホテルを引き上げ、東京に帰ったことから、ごぼう抜きやデモなど厳しい抗議行動はなく穏やかな一日だった。

 それでもこの日も最大350人がゲー前につどい、新基地建設を許さない意思表示を
行った。

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 この日のトピックスは
辺野古に土を運ばせないと活動する全国ネットワークの阿部悦子さんのお話。

阿部悦子さん~ 辺野古を埋め立てる土は運ばせない!

阿部悦子さん~
辺野古を埋め立てる土は、一粒たりとも運ばせない!

 

辺野古・大浦湾の埋め立てには、2100万立方メートルという膨大な土砂が必要になる。
10トントラックで、実に350万台分になるという。これらの土砂は一体どこから来るのか?
もちろん沖縄県内だけでは間に合わない。三分の二以上が沖縄以外から運ばれてくる。情報公開で明らかにされているところでは、瀬戸内海の島々、長崎五島列島、熊本、北九州、鹿児島、奄美など8か所から運ばれることになっている。いずれも地方の過疎地域である。
各地での土砂の採集はすでに始まっていて、そこでは山が崩され、海が汚され、すさまじい環境破壊が起こっている。

この環境破壊が、辺野古の新基地建設に使われる土砂の採集であることが明らかになったことから、8か所の地域の人たちがたちあがり、「辺野古土搬出反対全国連絡協議会」が結成された。

愛媛県今治市に住む阿部さんはそこの共同代表。辺野古土砂の搬出先8か所の現場を見て回り、最後に22日船で沖縄入りした。

小豆島では、すでに三つの山が消えた

<小豆島では、すでに三つの山が消えた>

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「辺野古に美しい自然があるように、土砂が採集されている島々や土地にも、美しい自然があり、人々の暮らしがあり、故郷がある。
私たちの故郷を壊して辺野古を埋め立てるなんて、絶対に許してはならない」と語り、
各地の環境破壊の状況を詳しく報告した。

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山を壊せば、当然海も汚れる

鹿児島県の佐多岬の近くにある集落では、辺野古行きの土砂を掘り起こした後の穴に、福島からの「高濃度放射性廃棄物」を埋め、その上に出来上がった平地には港のコンテナ集積場をつくる計画が進んでいるという。過疎化した村の山を安く買い取った大手企業にとっては、一つで三度おいしい国策。辺野古新基地建設様様ということになる。

8か所の辺野古土砂採取地を見てきた阿部さんは、「格差社会を利用して、国策を進めるこの国の形が如実に表れていて、悲しかった」と。

「辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会」では、反対署名5万2429筆を集め、去る10月首相あて提出している。

一方、沖縄県議会では、「県外からの土砂搬入については沖縄県の許可が必要(環境破壊や汚染物質、外来動植物の混入などを精査する)」という条例を制定し、搬出反対全国連絡協議会と連携を取って抵抗している。

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2015年12月24日リンクURL