居酒屋 源さん

東京に出るとき、常宿にしている新橋のホテルの近くでこんな沖縄料理のお店を見つけました。

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レストランなどへ、一人では入れない質の私。
まして居酒屋ならなおさら入るのにかなりの決心がいります。
しかし、この店の名前と沖縄料理とくれば、入らないわけにはいきません。
エイ!ヤッ!と勇気を振るってのれんを潜りました。

中に一歩足を踏み入れると、そこはもう沖縄。
泡盛の香りと、琉球民謡、肌に慣れた沖縄の風情があふれていました。

女一人客にどんな席をあてがうべきか店員さんが困っている様子を見て取り「カウンターでいいです」と、入り口に一番近い席に自分から腰掛けました。

それでも緊張しながらグラス泡盛と、食事にゴーヤーチャンプルーを頼みました。

「沖縄の方ですか?」 注文をとりながらお店の人が聞きます。

黙っていても、私の姿形からすぐにばれてしまうのは、いつものことです。苦笑しながら頷くと、「沖縄より東京のほうが暑いですよねぇ(このときは夏だった)」と、うちなぁなまりと、はじけるような笑顔が返ってきました。

週末・金曜日ということもあるのか
店内はほぼ満席で、どうやら人気店のようです。
料理もしっかり沖縄の味がしていました。

沖縄風 煮付け

沖縄風 煮付け

実は、店の名前「源さん」に惹かれたのにはわけがあります。
それは、以前沖縄で
インディーズながら一時期流行った男性デュオのアルバムに
居酒屋・源さん」という曲があり、その歌がとても好きだったのです。

彼らは、現役の数学と英語の高校教師という異色のデュオで
その中の一人が友人の息子さんということもあって、
ライブにいったりCDを買ったりして、一生懸命応援をしていました。

その「居酒屋・源さん」という歌は
彼が学生時代、東京で働きながら苦学していたときに
アルバイトしていたのが「居酒屋・源さん」で、
店のオーナーである「源(げん)さん」が、沖縄からきた貧乏学生に、
なにくれとなく心配りをし、励ましてくれたお陰で、
挫折しそうになりながらも無事大学を卒業できたというストーリー。源さんは尊敬できる人生の師、カッコイイ大人の男性として描かれていました。

 

壺屋焼きの食器

壺屋焼きの食器

「オーナーのお名前がゲンさんなんですか?」と聞くと
「そうです」とのこと。

あいにくその日オーナーは深夜番で、11時にならないと出勤しないという。
しかし、場所といい、店名といい、情況と言い
ここがあの「居酒屋・源さん」に違いないと思わせるに充分でした。

その日は、泡盛一杯にゴーヤーチャンプルーをいただいて帰りました。

それからなんか何ヶ月して
今度は、東京の友人たち数人と「源さん」を待ち合わせの場所にしました。
彼女たちはみんな東京で沖縄問題に取り組んでいる人たちなので
みんな泡盛と琉球料理が大好きです。

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運良くオーナーの源さんにもお会いできました。
この店に来たわけをお話ししたところ
この店はまだ開店して数年しか経っておらず、残念ながら「居酒屋・源さん」に登場するお店ではないことが判明。

でも、この店が気に入って、以来ここが東京の友人たちとの交流の場所になっています。

よろしかったらお出かけ下さい。ただし、あまりの人気店のため、特に週末は予約しないと座れません。

予約しても金曜日は2時間以内という制約がありますので、念のため!!

料理はどれもおいしいですが、私のおすすめは、ポーク卵おにぎりジーマーミ豆腐の揚げ出し 、     泡盛は宮の華です.

 場所は新橋駅近く、「沖縄倶楽部 源さん」

                                                               電話番号03-3433-3741です。

2013年3月5日リンクURL