6月3日の辺野古~こんな国でいいのか!

議員集中行動日だったが、市民たちは早朝7時半には座り込み行動を始める。この日も200名ほどが集まった。県外から横須賀の基地を抱える神奈川の人たちが二つの横断幕を掲げて座り込んだ。

沖縄・辺野古のことを多くの国民に知ってもらおうと、新聞に意見広告を出す活動をしているグループがある。これまで全国紙をはじめ、アメリカの新聞へも意見広告を何度も行っている。

3日には、地元二紙と朝日新聞全国版に2ページの意見広告が掲載された。参議院議員の伊波洋一さんが、掲載紙を紹介した。

 自宅で目にした方もたくさんいらっしゃることだろう。上段の海の写真の中に今回の意見広告に協力した方々の氏名が、下段には現在の辺野古をめぐる状況が記事として載っている。辺野古へは直接来れなくても、こういう形で沖縄に繋がる人たちも、全国にはたくさんいらっしゃる。

前日(2日)、機動隊の暴力で2人の市民(男性一人、女性一人)が怪我をし、救急車で搬送された。そのうち女性は横浜から来ていた人で、頭蓋骨にヒビがはいり出血、脳挫傷、クモ膜下血腫などで入院を余儀なくされた。お連れ合いが涙を流しながら訴えた。

 「孫を連れ、夫婦で5日前から大浦湾で抗議船に乗ったり、ゲート前で座り込みに参加、今日帰る予定だった。二人ともごぼう抜きされ、機動隊の檻の中に入れられた。妻は運ばれて来てまだ地面に座り込んでいる状態のところへ、機動隊が体の大きな男性を運んできて、放り投げるようにしてその男性を檻の中に押し込んだ。それが妻にぶつかり頭を地面に強打、脳震盪、出血を起こした。現在ICUで治療中。

機動隊の暴力に身体が震えた。自分も米軍基地のすぐそばに住んでいるが、こんなことは本土では許されない。沖縄は国家権力によって毎日このような目に会っているのだと実感した。本当に自分たちの国は、こんな国でいいのか!メディアが伝えないから本土に住む人間は、沖縄の状況をほとんど知らない。帰ったら身近な人たちに伝えたい。これに怯むことなく、私も妻も、またここに来るでしょう」

東京高校生平和ゼミナールのOG/OB(現在大学生)4人と、元教師2人のメンバー。はじめて沖縄を訪れた一人は自然の美しさや人の温かさに感動し、昨年高江でも座り込みに参加した一人は、「はじめて機動隊に囲まれた時は恐ろしかったが、その先にある戦争がもっと恐ろしいと思う」と語った。

これまで議員集中行動日は工事車両の侵入はなかったが、この日は人々が少なくなったお昼過と午後3時過ぎに抵抗する市民を機動隊が強制的に排除し、砕石を積んだダンプ約30台を基地の中に入れた。

 < 基地のフェンスと、警察車両、機動隊で檻をつくり、ゴボウ抜きした市民を閉じ込める。(檻の外から)>

                            <檻の中から>

                        <列をなしてやってくるダンプ>

テント横の花の優しい色に癒され、悔しい思いをしながらも絶望することなく、帰りのバスの中は明るく歌声を響かせて帰った1063日目の辺野古より。

この後夕方から、山城博治さんたちの「裁判闘争報告集会」に参加した。

2017年6月4日リンクURL