国が土砂投入を通知 ~ 辺野古護岸工事

防衛施設局は12日、辺野古の埋め立てをめぐり、沖縄県に対して、赤土等流出防止条例に基づく事業行為通知書を提出した。早ければ8月17日から、護岸で囲った浅瀬に土砂を投入するという通告である。

これまで、違法、ごまかし、隠蔽、約束違反の数々を犯し、工事の安易な浅瀬部分で強引に護岸工事を進めてきた安倍政権。その上にさらに違反を重ね、でたらめな工事で埋め立てを始めようとしている。

土木専門家として市民団体で活動する北上田毅さんによれば、現在沖縄防衛局が辺野古で行っている護岸工事はでたらめづくしであるという。国が沖縄県に提出し埋めてて許可を得た設計概要に照らして、

①工事の順序が違うこと、

②ジュゴン保護や世界的にも貴重なハマサンゴの保護対策に関して、県との約束が守られていない。これまでの工事ですでに4個体のうち3個体が失われた。

③護岸の高さが基準より6.8㍍も足りない。まだ基礎部ができた段階なのに完成と言っている。

④土砂投入までに、護岸の内側に目潰し砕石、防砂シート、腹付材等を施工しなければならないのにしていない。

⑤汚濁水が護岸の外に浸み出さないためのフィルターとして15㍍の海砂を置かなければならないのに、工事業者との請負契約から、いつの間にか海砂の施工が消えていた。などなど

環境を守るための数々の対策をすべてすっ飛ばして護岸は完成したと見せかけ、土砂投入を急いでいる。(同じ国の工事で、那覇空港の拡張埋め立て工事では、これらの対策がすべて行われている)

これらは、一昨年の高江の工事と同じである。高江では、「ヘリパットは完成した」と喧伝して、大々的に米軍への引き渡し式を行った後、さらに一年以上も工事のやり直しを行った。

今回の辺野古の埋め立て開始も、秋の知事選挙に向けて、辺野古はもう後戻りができないほど工事が進んだ、辺野古問題は終わった、と見せかけるためと見られている。

こんなでたらめは許してはならない。

海保の暴力にもめげず、海上で護岸工事に抗議するカヌーチーム

 

2018年6月18日リンクURL